晴れ時々相場
マイクのトレード学研究記
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2014-04-02 01:38 |
カテゴリ:相場の科学
こんにちは、マイクです。
先週末は、前週の大阪に引き続き、品川でオーナー師匠のメルマガ講座受講生の方々を集めた懇親会が開催されました。
オーナーさんを始め、リンダ☆さん、ゆうこ先生、カリムさんという錚々たる講師陣が顔を揃え、受講生のみなさんも大感激だったことと思います。
サポートのマイクもたくさんの受講生の方々と熱いトレード談義を交わすことができ、とてもエキサイティングな時間を過ごさせて頂きました。
ご参加のみなさん、ありがとうございました。
さて、その折に何人かの方にはお話ししたことなのですが、目から鱗との反響もありましたので、ここでシェアしようと思います。
それは、「遅行スパン」と「MAの角度」との間にある密接な関係についてです。
遅行スパンはご存じのとおり、一目均衡表やマーフィーさんのスパンモデルで使われている、現在の価格を過去の位置に記入した線です。
マーフィーこと柾木利彦さんは元シティバンクのカリスマディーラーで、金融業界で知らない人はいないプロ中のプロですが、彼はこの「遅行スパン」こそが最も信頼できる指標だと言っています。

チャートの赤い線が遅行スパンですね。
終値をただ過去にずらしただけです。
何故これがそんなに重要な指標なんでしょう?
マーフィーさんは、遅行スパンとローソク足の位置関係によって、買いが優勢か売りが優勢か、またその勢いまでもが判断できると言っています。
そういうトレンドの勢いが判断できるものが他にもありましたよね?
そうです、マイクがいつも注視している「MAの角度」です。
いつもブログを読んで頂いているみなさんにはおなじみですね♪
ここで改めて「MAの角度」を定義してみたいと思います。
「角度」は言い換えれば「変化率」ですから、「単位時間当たりのMAの変化」と定義することができます。
時間の単位をどうするかですが、MAには期間がありますから、MAの期間\(n\)で基準化することにしましょう。
つまり、ローソク足1本分の時間が
\[
\Delta t = \frac{1}{n}
\]
となります。
さて、MAにはいろいろな種類がありますが、ここで考えるのは「単純移動平均線」です。
時刻\(t\)における\(n\)期間単純移動平均\(\mu_n(t)\)は次式で表されます:
\[
\mu_n(t)=\frac{1}{n}\sum_{j=0}^{n-1}p(t-j)
\]
ここで、\(p(t)\)は時刻\(t\)の終値です。
では、いよいよ時刻\(t\)におけるMAの角度\(\theta(t)\)を計算してみましょう:
\begin{align}
\theta(t)&=\frac{\Delta \mu_n}{\Delta t}\\
&=\frac{\mu_n(t)-\mu_n(t-1)}{\Delta t}\\
&=\frac{1}{1/n}\left(\frac{1}{n}\sum_{j=0}^{n-1}p(t-j)-\frac{1}{n}\sum_{j=1}^{n}p(t-j)\right)\\
&=p(t)-p(t-n)
\tag{1}
\end{align}
おや?!
ビックリするほど単純な式になりましたね!!
式(1)は、時刻\(t\)の終値とそれより\(n\)期間過去の終値の差を表しています。
これって・・・
そうです!
遅行スパンとローソク足の価格差に他なりませんね?!
では、先ほどのチャートに遅行スパンと同期間のMAを加えてみましょう。

まず、赤丸○の部分を見てください。
遅行スパンがローソク足を上抜けていますね。
この時刻(赤矢印→の先)のMAを見ると(赤四角□)、下向きから上向きに反転していることがわかります!
同様に、緑丸○の部分で遅行スパンはローソク足を下抜けていますが、その時刻(緑矢印→の先)のMAを見ると(緑四角□)、上向きから下向きに反転しています!
そして、青丸○の部分はこのチャートで遅行スパンとローソク足との乖離が最大になっているところですが、その時刻(青矢印→の先)にMAは最も急な角度をつけています(青四角□)!
MAの角度ってなかなか分度器で測るわけにもいかず、角度が急になっている部分もぱっと見ではわかりにくいですが、実は遅行スパンを表示させると一目瞭然なんですよ!!
みなさんも是非試してください。
自分でやってみると実感できると思います。
おー、これは確かに目から鱗だねって思ったら、ポチっと応援お願いします♪

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先週末は、前週の大阪に引き続き、品川でオーナー師匠のメルマガ講座受講生の方々を集めた懇親会が開催されました。
オーナーさんを始め、リンダ☆さん、ゆうこ先生、カリムさんという錚々たる講師陣が顔を揃え、受講生のみなさんも大感激だったことと思います。
サポートのマイクもたくさんの受講生の方々と熱いトレード談義を交わすことができ、とてもエキサイティングな時間を過ごさせて頂きました。
ご参加のみなさん、ありがとうございました。
さて、その折に何人かの方にはお話ししたことなのですが、目から鱗との反響もありましたので、ここでシェアしようと思います。
それは、「遅行スパン」と「MAの角度」との間にある密接な関係についてです。
遅行スパンはご存じのとおり、一目均衡表やマーフィーさんのスパンモデルで使われている、現在の価格を過去の位置に記入した線です。
マーフィーこと柾木利彦さんは元シティバンクのカリスマディーラーで、金融業界で知らない人はいないプロ中のプロですが、彼はこの「遅行スパン」こそが最も信頼できる指標だと言っています。

チャートの赤い線が遅行スパンですね。
終値をただ過去にずらしただけです。
何故これがそんなに重要な指標なんでしょう?
マーフィーさんは、遅行スパンとローソク足の位置関係によって、買いが優勢か売りが優勢か、またその勢いまでもが判断できると言っています。
そういうトレンドの勢いが判断できるものが他にもありましたよね?
そうです、マイクがいつも注視している「MAの角度」です。
いつもブログを読んで頂いているみなさんにはおなじみですね♪
ここで改めて「MAの角度」を定義してみたいと思います。
「角度」は言い換えれば「変化率」ですから、「単位時間当たりのMAの変化」と定義することができます。
時間の単位をどうするかですが、MAには期間がありますから、MAの期間\(n\)で基準化することにしましょう。
つまり、ローソク足1本分の時間が
\[
\Delta t = \frac{1}{n}
\]
となります。
さて、MAにはいろいろな種類がありますが、ここで考えるのは「単純移動平均線」です。
時刻\(t\)における\(n\)期間単純移動平均\(\mu_n(t)\)は次式で表されます:
\[
\mu_n(t)=\frac{1}{n}\sum_{j=0}^{n-1}p(t-j)
\]
ここで、\(p(t)\)は時刻\(t\)の終値です。
では、いよいよ時刻\(t\)におけるMAの角度\(\theta(t)\)を計算してみましょう:
\begin{align}
\theta(t)&=\frac{\Delta \mu_n}{\Delta t}\\
&=\frac{\mu_n(t)-\mu_n(t-1)}{\Delta t}\\
&=\frac{1}{1/n}\left(\frac{1}{n}\sum_{j=0}^{n-1}p(t-j)-\frac{1}{n}\sum_{j=1}^{n}p(t-j)\right)\\
&=p(t)-p(t-n)
\tag{1}
\end{align}
おや?!
ビックリするほど単純な式になりましたね!!
式(1)は、時刻\(t\)の終値とそれより\(n\)期間過去の終値の差を表しています。
これって・・・
そうです!
遅行スパンとローソク足の価格差に他なりませんね?!
では、先ほどのチャートに遅行スパンと同期間のMAを加えてみましょう。

まず、赤丸○の部分を見てください。
遅行スパンがローソク足を上抜けていますね。
この時刻(赤矢印→の先)のMAを見ると(赤四角□)、下向きから上向きに反転していることがわかります!
同様に、緑丸○の部分で遅行スパンはローソク足を下抜けていますが、その時刻(緑矢印→の先)のMAを見ると(緑四角□)、上向きから下向きに反転しています!
そして、青丸○の部分はこのチャートで遅行スパンとローソク足との乖離が最大になっているところですが、その時刻(青矢印→の先)にMAは最も急な角度をつけています(青四角□)!
MAの角度ってなかなか分度器で測るわけにもいかず、角度が急になっている部分もぱっと見ではわかりにくいですが、実は遅行スパンを表示させると一目瞭然なんですよ!!
みなさんも是非試してください。
自分でやってみると実感できると思います。
おー、これは確かに目から鱗だねって思ったら、ポチっと応援お願いします♪

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マイク
メッシさん、理系だったよね?(笑)
式は追わなくても、2つ目のチャートをじっくり見れば大丈夫!
今度飲んだ時にわかりやすい喩えで説明するよ~♪
式は追わなくても、2つ目のチャートをじっくり見れば大丈夫!
今度飲んだ時にわかりやすい喩えで説明するよ~♪
2014-04-02 18:36 URL [ 編集 ]
マイクさん、この記事凄いですね!私も数式わかりませんが^^;MAの角度の大切さを痛感している今日この頃です。「クーリエ」もとっても面白かったです!「勝利の負け方を知れ」(ロスカットのあり方ですよね)とナダル氏の記事など心に刺さりました!ヒンギスもポーカー強そうですよね^^
2014-04-03 00:45 URL [ 編集 ]
マイク
まーさん、こんばんは♪
MAの角度は大事ですよね~。(^^)
でも、角度ついてるなと思っていたら、MAにアプローチしてきた時には水平になってたり、瞬時の判断に迷うこともありますよね。
そんな時に遅行スパンを利用すると迷うこともないし、プライスの動きがイメージできればMAの角度がどう変わるかもわかります。
マイクも長いこと遅行スパンを利用していましたが、最近は実はもうひと捻り加えたインジを自作して使っています。
これもそのうち機会があれば記事にしますね。
クーリエの特集、ほんと面白かったですよね!
確かにヒンギスもポーカー強そう!
顔色一つ変えずにドロップショット打つし~。(^^;
MAの角度は大事ですよね~。(^^)
でも、角度ついてるなと思っていたら、MAにアプローチしてきた時には水平になってたり、瞬時の判断に迷うこともありますよね。
そんな時に遅行スパンを利用すると迷うこともないし、プライスの動きがイメージできればMAの角度がどう変わるかもわかります。
マイクも長いこと遅行スパンを利用していましたが、最近は実はもうひと捻り加えたインジを自作して使っています。
これもそのうち機会があれば記事にしますね。
クーリエの特集、ほんと面白かったですよね!
確かにヒンギスもポーカー強そう!
顔色一つ変えずにドロップショット打つし~。(^^;
2014-04-03 01:52 URL [ 編集 ]
からぼん
今回の記事も さすがマイクさん。数式苦手な私には ポカーンなところですが、でも先日の懇親会の時のお話で なるほどでした。
マーフィーさんのスパンモデル仲間(←仲間なんて ちょっとあつかましいですが、、、)がいて とても嬉しいです。
私も同席希望です~♪
マーフィーさんのスパンモデル仲間(←仲間なんて ちょっとあつかましいですが、、、)がいて とても嬉しいです。
私も同席希望です~♪
2014-04-03 16:13 URL [ 編集 ]
mido
ごめんなさいマイクさんっ。
8行目までしか理解できなかった・・・(笑)
小学校の算数から躓いた私には・・・。
でも前回のピアノの記事は分かったよ。
私もハノンとツェルニーばかり弾いてました。
(言い訳)
でも「分からない」で済ませたらだめですよね。
ちゃんと向き合わないと。
8行目までしか理解できなかった・・・(笑)
小学校の算数から躓いた私には・・・。
でも前回のピアノの記事は分かったよ。
私もハノンとツェルニーばかり弾いてました。
(言い訳)
でも「分からない」で済ませたらだめですよね。
ちゃんと向き合わないと。
2014-04-03 23:21 URL [ 編集 ]
マイク
からぼんさん、先週末はおつかれさまでした♪
スパンモデルには「縦軸」の要素も詰まってるんだよね。
改めて凄いなーって思います。
僕も勉強会でからぼんさんのチャートにスパンモデルを発見した時には嬉しかったです。
今度スパンモデル勉強会もできたらいいですね♪
スパンモデルには「縦軸」の要素も詰まってるんだよね。
改めて凄いなーって思います。
僕も勉強会でからぼんさんのチャートにスパンモデルを発見した時には嬉しかったです。
今度スパンモデル勉強会もできたらいいですね♪
2014-04-04 00:34 URL [ 編集 ]
マイク
midoさん、8行目までってそれ、飲み会したって話じゃん!(爆)
週末つけ麺食べながら講義してあげるよ。
わかるまで2次会行けないからね。(笑)
前回の記事、部分練習の大切さを知っているmidoさんなら共感してくれると思ってたので嬉しいです♪
週末つけ麺食べながら講義してあげるよ。
わかるまで2次会行けないからね。(笑)
前回の記事、部分練習の大切さを知っているmidoさんなら共感してくれると思ってたので嬉しいです♪
2014-04-04 00:35 URL [ 編集 ]
ゆかちー
マイクさんこんにちは☆
オプション2期の馬込です!懇談会お疲れ様でした。
懇談会ではマイクさんと全然お話出来なくて少し心残りでした(>_<)
それにしてもマイクさん凄すぎです!私も数式は全くわかりませんが(笑)、スパンモデルには縦軸の要素も詰まってるというのにはとても興味があります(*ノωノ)
マイクさんの勉強会ぜひ開いて頂けたら嬉しいです☆
オプション2期の馬込です!懇談会お疲れ様でした。
懇談会ではマイクさんと全然お話出来なくて少し心残りでした(>_<)
それにしてもマイクさん凄すぎです!私も数式は全くわかりませんが(笑)、スパンモデルには縦軸の要素も詰まってるというのにはとても興味があります(*ノωノ)
マイクさんの勉強会ぜひ開いて頂けたら嬉しいです☆
2014-04-05 06:44 URL [ 編集 ]
マイクさん、今回もまさしく「相場学」ですね。
遅行スパンが有効なことは、わたしも感じていましたが、どうして有効なのかなと疑問に思っていました。
数式に弱いのではっきりとその意味が分かったわけではありませんが、遅行スパンの有効性には根拠があるらしいということは分かりました。
ところで、一目均衡表の「雲」の意味がわたしにはずっと疑問なのですが、2本の先行スパンで作られる「雲」にはどういう意味があるのでしょうか。
今度機会がありましたら、解説していただけるとうれしく思います。
申し遅れましたが、RAMUCHYことイチムラです。
遅行スパンが有効なことは、わたしも感じていましたが、どうして有効なのかなと疑問に思っていました。
数式に弱いのではっきりとその意味が分かったわけではありませんが、遅行スパンの有効性には根拠があるらしいということは分かりました。
ところで、一目均衡表の「雲」の意味がわたしにはずっと疑問なのですが、2本の先行スパンで作られる「雲」にはどういう意味があるのでしょうか。
今度機会がありましたら、解説していただけるとうれしく思います。
申し遅れましたが、RAMUCHYことイチムラです。
2014-04-06 11:09 URL [ 編集 ]
マイク
ゆかちーさん、こんにちは♪
懇親会おつかれさまでした!
人数も多かったのでお話しできませんでしたね。(>_<)
今度勉強会やりましょう。
スパンモデルについては問い合わせが多いので別記事でも書きますね♪
懇親会おつかれさまでした!
人数も多かったのでお話しできませんでしたね。(>_<)
今度勉強会やりましょう。
スパンモデルについては問い合わせが多いので別記事でも書きますね♪
2014-04-06 12:18 URL [ 編集 ]
マイク
RAMUCHYさん、こんにちは♪
ご参考になったようでなによりです。
マイクも式(1)を導出した時は「マイクの定理」を発見した感じで嬉しかったですよ。(^^)
一目均衡表やスパンモデルの「雲」には、サポート帯・レジスタンス帯としての機能がありますね。
またスパン2は52期間の範囲で引いたFib 50%ラインと一致するので縦軸の要素も強いです。
詳しくはまた別記事で書きますね♪
ご参考になったようでなによりです。
マイクも式(1)を導出した時は「マイクの定理」を発見した感じで嬉しかったですよ。(^^)
一目均衡表やスパンモデルの「雲」には、サポート帯・レジスタンス帯としての機能がありますね。
またスパン2は52期間の範囲で引いたFib 50%ラインと一致するので縦軸の要素も強いです。
詳しくはまた別記事で書きますね♪
2014-04-06 14:06 URL [ 編集 ]
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